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山のトイレ事情ってどうなの?女性が知っておきたいこと

登山に興味を持つ女性の皆さん、こんにちは、しゅうママです。

低山ハイキングを楽しんでいます。

しゅうママ

山でのトイレ事情について

「トイレってどうすればいいんだろう?」

「汚いって聞くけど…」

といった不安を抱えていませんか?

実は、山でのトイレは街中とは大きく異なり、特別な知識と準備が必要です。

特に女性にとっては、男性に比べて手間や時間がかかるため、事前にしっかり備えておくことが、快適で安全な山行のために非常に大切になります。

この記事で分かること
・なぜ、山のトイレは大変なのか
・快適な山行のための具体的な対策と持ち物

なぜ山のトイレは大変なの?

山でのトイレがなぜ難しいのか、その理由を理解することが第一歩です。

設備の不足と維持の困難さ

KOJIRO

街中とは異なり、山地ではトイレの設置や維持がとても難しいんだ。

資材の運搬、建設、そして汚物の処理には多大な労力、水、エネルギーが必要です。

このため、多くの山ではトイレ自体が少なかったり、あったとしても混雑していたり、故障で使用できなかったりする場合があります。

環境への配慮が必須

山は本来、動物や植物の生活の場であり、登山者は「侵入者」であるという自覚が必要です。人間が生きていく上で避けて通れない「排泄」は、入山者が少なかった時代には許されたことも、現在では許されない行為となっています。

特に、水の恵み豊かな日本の山々では、排泄物が水源や土壌を汚染し、生態系に大きな影響を与えてしまう可能性があります。

また、使用済みの紙は水に溶けにくく、そのまま地表に残ると腐りにくいため、「白い川」として散乱し、非常に目立つ光景を作り出してしまいます。

ティッシュペーパーにはナイロン繊維が含まれており、さらに分解しにくいため、山での使用は避けるべきです。

日本山岳会

女性特有のデリケートな問題

しゅうママ

生理など、女性ならではの体調変化は登山中にも起こり得ます。

生理中はデリケートゾーンの不快感や漏れの心配、ナプキン交換の難しさ、そして使用済み生理用品の持ち帰りといった、男性にはない悩みが生じます。

また、冷えは腹痛などの生理痛を悪化させる可能性もあります。

快適な山行のための具体的な対策と持ち物

安心して登山を楽しむためには、事前の準備適切な行動が不可欠です。

①登山前の準備
②登山中の持ち物とマナー
③野外で排泄せざるを得ない場合(最終手段)
④生理対策

① 登山前の準備

登山口で済ませる

山に入る前に、登山口や最寄りの駅のトイレで用を済ませておくことを原則としましょう。人気のある山では混雑する場合もあるので、時間に余裕を持ったスケジュールを組むと良いでしょう。

トイレの場所と最新情報の確認

登山ルート上のどこにトイレがあるかを事前に把握し、山小屋のウェブサイトやSNSなどで最新の利用状況(閉鎖、故障など)を確認することが重要です。

小銭を用意する

山のトイレは維持に費用がかかるため、数百円程度の利用料が必要な場合が多くあります。小銭を多めに用意しておきましょう。

飲み物に注意

利尿作用のあるコーヒーや紅茶などのカフェイン入り飲料は、登山前や登山中に控えることをおすすめします。

こまめな水分補給

トイレに行きたくないからといって水分補給を控えるのは脱水症状につながるため厳禁です。

一度に大量に飲むのではなく、15分に1回程度、少量をこまめに摂取することで、体が水分を吸収しやすくなり、結果的にトイレの回数を減らすことにも繋がります。

体調を整える

登山前日は早めに寝て、翌朝は時間に余裕を持って起床し、朝食とトイレを済ませてから出発できるよう、普段のリズムを崩さないことが大切です。

② 登山中の持ち物とマナー

携帯トイレは必携品

地図に記載されているトイレが使えない場合や、緊急時に備えて、携帯トイレは必ず持参しましょう。近年では、環境省や地方自治体の支援、山小屋経営者の努力により、山のトイレも整備が進んできていますが、それでも問題の根本は登山者自身のマナーと協力にあるとされています。

携帯トイレの種類

小のみの筒状タイプ

コンパクトで凝固剤が最初から入っているもの

大小兼用の手持ちタイプ

両手で支えることで安定して使える大きめの袋タイプ

地面に広げるタイプ

ビニール袋を地面に広げて使用し、後から凝固剤を振りかける、または凝固シートが付属しているタイプ

持ち運びのポイント

携行性、価格、使いやすさ、防臭力、袋の強度、付属品の豊富さなどを考慮して選びましょう。特に防臭力は重要です。

使用済み紙は必ず持ち帰る

排泄物はもちろん、使用済みの紙はすべて自宅まで持ち帰りましょう。密閉型のビニール袋を必ず携行し、汚れた面を内側にしてファスナー付きの袋に入れれば、臭いや汚れはほとんど気になりません。ティッシュペーパーは水に流せるタイプが必須です。

野外で排泄せざるを得ない場合(最終手段)

場所の選定

KOJIRO

沢や水辺から最低でも20〜30mは離れ、水場の上流は絶対に避けよう

しゅうママ

植物が生い茂り、落ち葉があり、雨で流される心配のない地点を選び、砂礫地や岩場は避けましょう。

後始末

スコップを持参し、汚物が隠れる程度の穴を掘って土をかけ、完全に埋没処理をしてください。雪上でも雪穴を掘って埋めましょう。

プライバシーの確保

KOJIRO

ポンチョや簡易テント(ツェルト)を活用すると、周囲の視線を遮ることができるよ。

ただし、登山道から離れすぎると道に迷ったり、滑落の危険があるため、周囲に十分注意して行動しましょう。

注意

同行者に先に進んでもらうなど、トラブル時に対処しにくくなる行動は避けましょう。

生理対策

生理用品の工夫

登山中のズレや擦れを防ぐために、タンポンや吸収型サニタリーショーツ、スポーツ用ナプキンを賢く取り入れましょう。

これにより、ナプキン交換の頻度を減らし、使用済みナプキンの量も減らせます。

衛生用品

山のトイレにはウォシュレットがないため、デリケートゾーンを清潔に保つために、ノンアルコールのウェットティッシュや赤ちゃん用のおしり拭きを携行しましょう。使い切りビデ(クリーンシャワー)も有用です。

持ち帰り方

使用済みの生理用品は、匂い漏れを防ぐために密閉性の高いジップロックなどに入れて持ち帰りましょう。

冷え対策

腹部を温めるために、腹巻や使い捨てカイロ、温熱シートを活用しましょう。身体が冷えると腹痛などが悪化する可能性があります。

同行者との共有

恥ずかしいかもしれませんが、もしもの時のために、生理中であることや体調が思わしくないことを同行者に伝えておくと、理解とサポートが得られやすくなります。

無理はしない

体調が優れないときは、無理せず登山を中止したり、工程の短い山やトイレが整備された山に変更したりするなど、リスケジュールも大切な選択肢です。

KOJIRO

自分の体を最優先に考えよう。

まとめ

山でのトイレ問題は、登山者一人ひとりのマナーと積極的な協力が最も大切であり、欠かせません。

事前の計画をしっかり立て、携帯トイレや持ち帰り用の袋など必要なものを持参し、自然への負荷をかけない行動を心がけることで、皆が気持ちよく、楽しい山旅をいつまでも続けられることに繋がります。

しゅうママ

この情報が、皆さんの山行をより快適で安全なものにする一助となれば幸いです。