「雨の日に登山なんて無理!」
「レインコート買うの高いよな……」
そんなふうに思っていませんか?
登山は、美しい景色や非日常的な体験が魅力ですが、山の天気は変わりやすく、予期せぬ雨に遭遇することも少なくありません。雨の日の登山には、濡れによる低体温症や視界不良、足元の滑りやすさによる転倒・滑落などの危険も潜んでいます。
でも、心配はいりません!適切な準備と知識があれば、雨の日でも安全に、そして快適に山を楽しむことができます。
本記事では、登山初心者のしゅうママが、初心者目線でしっかりリサーチ。雨登山でのチェックポイントや準備物、登山計画や判断基準まで詳しく解説していきます。
あなたも一緒に、山の世界へ一歩踏み出してみませんか?
【初心者必読!】雨の日の登山に潜む危険と対策
雨の日の登山は、景色が見えにくい、滑りやすいといった不快さだけでなく、場合によっては命に関わる危険も潜んでいます。
特に、体が濡れることによる**「低体温症」**は、気温が高い夏山でも発生し、最悪の場合、死に至ることもあるため、十分な対策が必要です。
でもご安心ください。
リスクをきちんと理解し、しっかり備えることで、雨の日の登山も安全に楽しむことができます。
雨の登山でのチェックポイント4選!
雨の登山で特に注意したいのは、以下の4点です。
- 低体温症
- 視界不良や転倒・滑落のリスク
- 体力の消耗とエネルギー不足
- リュックの中の荷物の水濡れ
人間の体温が約36度と言われる中、35度台になると歩行が遅れたり震えが始まったりし、さらに体温が下がると意識がなくなったり昏睡状態に陥ることもあります。
これは夏でも起こりうる危険な状態です。実際に、夏山でも※トムラウシの遭難事故のように低体温症による死亡事故は多く発生しています。
※トムラウシの遭難事故:
夏でも起こりうる低体温症が原因で多くの死者が出た山岳事故です。
これは夏でも起こりうる危険な状態です。実際に、夏山でも※トムラウシの遭難事故のように低体温症による死亡事故は多く発生しています。
雨が降り始めたらすぐにレインウェアや防寒具を着用し、体が濡れないようにしましょう。荷物も濡らさないよう、すぐに取り出せるリュックの上の方などにしまっておくことが大切です。
木の枝や根っこは腐っていたり折れかけていたりする可能性があるので、むやみにつかまないようにしよう。
たとえ日帰り登山でもヘッドライトを必ず準備しましょう。足元が不安定な場合は、杖を活用するのもおすすめです。
定期的に休憩を取り、事前に用意しておいた携帯食や温かい飲み物でこまめにエネルギーを補給しましょう。雨の中でもスムーズに栄養補給をするには、ウエストポーチやリュックの外ポケットなど、取り出しやすい場所にしまっておくと便利です。
ザックカバーでリュック全体を覆いましょう。さらに、絶対に濡らしたくないものは、防水のスタッフバッグやジップロックに入れてパッキングする「二重対策」がおすすめです。
これだけは揃えたい!雨対策の「三種の神器」+α
登山界で「三種の神器」と呼ばれる雨対策アイテムがあるよ!
これらをしっかり準備することが、快適で安全な雨の日の登山への第一歩です。
- レインウェア(上下セパレートタイプ)
- ゲイター
- ザックカバー
- 防水性の高い登山靴
登山用のレインウェアを選ぶなら、耐水圧は20,000mm以上、透湿性は10,000g/㎡・24h以上が理想的です。耐水圧が高いほど大雨に強く、透湿性が高いほど汗を効率よく外に逃がし、蒸れによる汗冷えを防いでくれます。
「ゴアテックス」のような防水透湿素材が使われたものが、初心者さんには特におすすめです。肌触りが良く、汗でべたつきにくい「3層構造(3レイヤー)」を選ぶと、より快適に過ごせますよ。
品質の良いレインウェアは、雨の日はもちろん、強風時の防寒着やウインドシェルとしても活躍します。日常のお出かけや旅行でも使えるデザインを選べば、使用頻度も上がり満足度も高まります。
レインパンツは登山靴を履いたまま履くから、スーパーのビニール袋があると便利だよ!
装着のコツ
通常、レインパンツの上にゲイターを着用することで、水が靴の中に入りにくくなります。
リュックの容量・形状にぴったりのサイズを選びましょう。大きすぎると風で煽られたり、隙間から雨水が入ったりします。小さすぎるとリュックに装着しづらくなります。
耐水圧は5,000mm以上が最低ラインですが、大雨を想定するなら10,000mm以上が理想的です。水抜き穴があるものを選ぶと、カバー内に入った雨水が溜まらずに排出され便利ですよ。
ウエストベルトに干渉しない楕円形の開口部で、固定ベルトが複数あり、サイズ調節ができるものが、強風時にもバタつきにくくおすすめです。
生地が引き裂けにくいリップストップ加工や、加水分解が起きにくく長期間使用しやすいシリコン加工が施されているものを選ぶと、耐久性が高く長く使えるよ。
軽量でコンパクト、収納袋一体型だと持ち運びや収納に便利です。ループやフック付きなら、リュックの内ポケットやベルトにつけておけるので、突然の雨でもスムーズに取り出せます。
ただし、ザックカバーだけでは完全に水濡れを防げないこともあります。タオルや着替えなど、「絶対に濡らしたくないもの」は、さらに防水のスタッフバッグやジップロックに入れて二重に保護しておきましょう。
サイズ選び
厚手の登山用靴下を履くことや、登山中に足がむくむことを考慮して、実際の足サイズより0.5~1.5cmほど大きめを選ぶと、つま先が当たらず快適に歩けます。
雨登山!まずは「慣れる」ことから始めてみましょう!
「雨の日に山に登るなんて大変そう…」と感じるかもしれませんが、最初から難しい山に挑む必要はありません。まずは、雨の日の山歩きに「慣れる」ことから始めてみましょう。
短い距離から挑戦!
登山口から山頂までの距離が短く、雨に打たれる時間が少ないコースから始めてみよう。
例えば、2~3時間程度の短い行程なら、急な天候変化にも対応しやすく、ご自身の体が雨にどれくらい耐えられるかを知る良い機会になります。
樹林帯の多い山を選んでみる
稜線(尾根道)のように遮るものがなく、風雨の影響を直接受けやすい場所は上級者向けです。木々が雨風を遮ってくれる樹林帯の多い山は、比較的穏やかに歩けます。
特に苔が美しい山などは、雨に濡れることで、より一層神秘的な雰囲気を醸し出し、きっと忘れられない景色に出会えますよ!
目的を持って楽しむ!
晴れの日の登山は「絶景を見る」「山頂に立つ」といった目的が多いですが、雨の日は少し違った楽しみ方を見つけるのがポイントです。
- 「雨の日だからこそ見られる、しっとりとした苔の森を歩く」
- 「人が少ない山小屋で、温かいラーメンをゆっくり味わう」
など、あなたなりの目的を見つけると、雨の日の登山がもっと楽しくなりますよ。
これは、雨の日の登山への「対応力」を磨くことにも繋がるよ。
雨の日登山【登山計画】と【判断基準】
登山計画を立てる際は、天気予報の確認と、無理なく楽しめるかどうかの判断がとても重要です。
事前の天気予報チェックは入念に!
登山予定日の前後、特に直近1週間の天気予報はこまめにチェックしましょう。麓だけでなく、山頂の天気予報も必ず確認してください。たとえ当日が晴れ予報でも、その前後に雨が続いている場合は、地盤が緩んでいたり、沢や川が増水している可能性もあるので要注意です。
迷ったら「中止」も勇気!
降水確率が40~50%以上の時や、数日前から断続的に雨が降っている(鉄砲水や土砂災害のリスクがあります)場合は、潔く中止を検討しましょう。特に、台風後や大雨が続いた後の登山道は、倒木や増水で危険な場合もあります。
せっかく計画したのに…と残念な気持ちになっても、無理は禁物。
山はいつでも私たちを待っていてくれます。少しでも不安を感じたら、無理はせず引き返す勇気も大切です。
まとめ
- レインウェア(上下セパレートタイプ)
- ゲイター
- ザックカバー
- 防水性の高い登山靴
雨の日の登山は、適切な準備と心構えがあれば、決して怖いものではありません。むしろ、人混みが少なく、澄んだ空気の中で、より深く自然と向き合える貴重な体験となるでしょう。
- 低体温症
- 視界不良や転倒・滑落のリスク
- 体力の消耗とエネルギー不足
- リュックの中の荷物の水濡れ
今回ご紹介した対策を参考に、雨の日だからこそ出会える山の魅力に触れて、あなたの登山ライフをさらに豊かにしてくださいね!
安全第一で、無理のない範囲で楽しんでいきましょう。