こんにちは!しゅうママです。
子育てを卒業して低山ハイキングを始めました。
登山中に汗をかいた後、休憩で一気に冷えて寒くなるのよね…
ベースレイヤーって何を選べばいいのかしら?
こんな疑問を持っていませんか?
登山中の体温調節は、快適なだけでなく、安全のためにも非常に重要です。特に春〜秋にかけての標高の高い山域では、汗をかいた後の体温低下が命に関わるケースもあります。
この記事では、登山の服装の基本である「レイヤリング(重ね着)」の考え方と、効果的な体温調節のコツを初心者の方にも分かりやすく解説します。
適切なレイヤリングをマスターして、より安全で快適な登山を楽しみましょう。
・レイヤリングの基本とアイテムの役割
登山の体温調節には「レイヤリング(重ね着)」が不可欠!
登山を安全かつ快適に楽しむためには、服装の「レイヤリング(重ね着)」がとても重要だよ!
レイヤリングとは、複数のウェアを重ね着することで、その時々の天候や運動量に応じてこまめに脱ぎ着し、衣服内の温度や湿度を快適に保つ体温調節の考え方です。
なぜレイヤリングが必要なの?
登山中は、歩行による運動量の増加で体温が上がり汗をかき、休憩中や稜線上では風に吹かれたり気温が下がったりして体が冷える、というように体温が大きく変化します。
もし運動中に大量にかいた汗が衣服に残ったままだと、体温が下がったときに「汗冷え」が起こるんだ。
「汗冷え」は単に不快なだけでなく、体温を奪い、低体温症や体調不良を引き起こす大きな要因となります。
特に冬山では、ウェアの内側で身体を冷やす汗は絶対に避けなければならない要素です。想像以上に風で体温が奪われることもあります。
レイヤリングを適切に行うことで、肌から出た汗を素早く吸収して外に逃がし、体をドライに保ちながら保温することができます。
ただ単にたくさん着込むのではなく、各ウェアの機能と役割を理解して組み合わせることが大切ね。
レイヤリングの基本とアイテムの役割
登山のレイヤリングは、一般的に3層(または4層)で構成されているんだ。それぞれの層が異なる役割を担っているよ。
・ベースレイヤー(肌着)
・ミドルレイヤー(中間着)
・保温着としてのミドルレイヤー(サーマルレイヤー)
・アウターレイヤー(一番外側)
・ボトムスのレイヤリング
・体温調節のコツ
・ウェアのお手入れ
ベースレイヤー(肌着)
役割
肌に直接触れる一番下のウェアです。汗を素早く吸収・拡散し、肌をドライな状態に保つことで汗冷えを防ぎます。アンダーウェア(下着)もベースレイヤーの一部と考えられます。
素材
吸水性、拡散性、速乾性を備えていることが重要です。素材としては、汗を素早く吸収・拡散するポリエステル系、汗を外に逃がすポリプロピレン、保温性や防臭性に優れたメリノウール などがあります。乾きにくい綿素材は登山には不向きです。汗を肌から引き離す撥水性や疎水性のある機能素材を選ぶのがベストです。
選び方
肌にフィットしている方が、素材の性能を最大限に活かせます。季節や発汗量に応じて、ライトウェイト(薄手)やミッドウェイト(中厚手)など生地の厚さも考慮しましょう。
おすすめ製品
ファイントラック
「ドライレイヤー ベーシック」:肌に汗を残さない撥水ポリエステル繊維を使用した「肌着の肌着」とも呼ばれる汗冷え防止専用インナー。
ミレー
「ドライナミックメッシュ」:ポリプロピレン素材の網状構造で、汗を含まず速やかに外へ放出し、空気の層を作る。
モンベル
「ジオラインLW」:軽量で吸汗速乾性に優れ、洗濯耐久性も高いポリエステル製。
アイスブレーカー
「200 オアシス クルー」:保温性・防臭性に優れたメリノウール製。
ミドルレイヤー(中間着)
役割
ベースレイヤーの上に着て、保温性を確保しつつ、ベースレイヤーから移動してきた汗を拡散・乾燥させる役割があります。行動中に着る「行動着」や、休憩時に羽織る「保温着」として使われます。
素材
吸湿速乾性のある化学繊維がおすすめです。ウール素材も吸湿性が高いですが、乾きが遅いという欠点があります。綿素材は乾きが遅いためNGです。
保温着としてのミドルレイヤー(サーマルレイヤー)
フリース
比較的乾きやすく、ストレッチ性があるため、行動着として適しています。適度な保温力がありますが、ダウンに比べると保温性は劣り、風を通すため風が強い場所ではアウターが必要です。
ダウン
軽量で非常に高い保温力がありますが、濡れに弱く、濡れると保温力が大幅に低下し乾きにくいという弱点があります。
休憩時やテント・山小屋での停滞時などの保温着として使うのが基本だよ。
汗をかかないような厳冬期の高所登山では行動着としても使われることがあります。
使い分け
行動中はフリースや化繊の保温着、休憩時はダウン、というのが基本的な使い分けです。両方用意しておくと、様々なシーンに対応できます。
アウターレイヤー(一番外側)
役割
雨、風、雪といった外部の影響から体を守る、最も外側に着るウェアです。
レインウェア
雨や風を防ぐための基本的なアウター。無雪期のアクティビティでは必須装備です。
ハードシェル
冬山などで雨、風、雪から身を守るための、より堅牢なアウター。雪山では必須とされています。
ソフトシェル
防風性や保温性を備え、ストレッチ性にも優れるウェアで、アウターとしてもミドルレイヤーとしても使えます。高いはっ水性はありますが、レインウェアのような完全な防水性はありません。強風対策としては、より防風性の高いウェアが良い場合もあります。
選び方
防水性や防風性、透湿性を備えているかを確認しましょう。一番外側に着るため、中にミドルレイヤーやサーマルレイヤーを着込めるサイズ感が必要です。試着して動きやすさも確認しましょう。
ボトムスのレイヤリング
下半身もレイヤリングが必要です。トレッキングパンツを基本に、寒い時期にはインナータイツを履いたり、雨や雪の時にはレインパンツやシェルパンツを重ね履きしたりします。
下半身の体温調節はアウターパンツで行うのが一般的で、風が強かったり寒かったりしたらレインパンツを履き、暑くなったら脱ぐというようにこまめな脱ぎ着がしやすいです。
インナータイツは一度履くと脱ぎ着が大変なので、気温などを考慮して選びましょう。
体温調節のコツ
快適に行動するためには、運動量と山域、自身の体感温度を考慮してレイヤリングし、状況に合わせてこまめに脱ぎ着して体温調節をすることが重要です。
汗をかき始める前に一枚脱ぐ、寒さを感じる前に一枚羽織る、など先手先手の対応を心がけよう。
汗をかいたら速やかに衣類を調整することが大切です。
ウェアのお手入れ
登山ウェア、特に機能性のあるウェアは、正しくお手入れすることで性能を長く維持できるわね。
特に「レインウェア」は、汚れが付着すると撥水性や透湿性が低下するため、適切に洗濯することが機能を保つ上で非常に重要です。
洗濯の際は、柔軟剤や漂白剤は撥水性能を損なう可能性があるため避け、アウトドア専用洗剤の使用が推奨されています。乾燥機の熱で撥水効果が回復する場合もあります。
快適なレイヤリングで、登山をもっと楽しもう!
登山におけるレイヤリングは、単に重ね着をするだけではありません。
それぞれのウェアの機能と役割を理解し、状況に合わせて適切に組み合わせることで、体温を快適に保ち、汗冷えや低体温症のリスクを減らすための重要な技術です。
過去の失敗談から学ぶことも多くあります。ぜひ様々なウェアを試しながら、ご自身の登山スタイルや体質に合った最適なレイヤリングを見つけてください。
適切なウェア選びとこまめな体温調節をマスターすれば、登山はさらに安全に、そして格段に快適に楽しめるようになります。
さあ、あなたもレイヤリングをマスターして、次の登山を最高の体験にしましょう!