登山グッズ 記事内に商品プロモーションを含む場合があります

登山リュック、どう選ぶ?初心者さんに優しい背負い心地の良いザック特集

「多すぎて選べない……」

「結局どれを選べばいいの?」

壁一面に並んだザックを前に、こんなふうに迷っていませんか?

ザックを選ぶ際は、日帰り、山小屋泊、テント泊といった山行の目的や日数に合わせて適切な容量を選ぶことが第一歩です。そして、最も大切なのは「背負い心地」

自分の体に合った背面長のザックを選び、ウエストベルトやチェストベルトなどの各種ストラップを正しく調整することが快適さを左右します。実際に重りを入れて試着することで、より本番に近いフィット感を確認できるため、購入前に必ず実店舗でフィッティングを行いましょう。

本記事では、登山所初心者のしゅうママが初心者目線でしっかりリサーチ。快適な登山体験に欠かせないザック選びのポイントを、分かりやすく解説していきます。

しゅうママ

特に、女性の体型に合わせた「レディースモデル」もありますよ。

自分にぴったりのザックを見つけて、素敵な一歩を踏み出しましょう!

目次
  1. なぜ「背負い心地の良いザック」が大切なの?
  2. 登山初心者女性のためのザック選びのポイントとフィッティング方法
  3. おすすめザック一覧(女性初心者向け)
  4. まとめ:あなたにぴったりのザックを見つけて、快適な登山を!

なぜ「背負い心地の良いザック」が大切なの?

山登りを楽しむ上で、登山リュック(ザック)選びは非常に重要です。特に登山初心者の方にとって、体にフィットするザックを選ぶことは、安全で快適な山行の第一歩となります。

適切なザックは「背負うもの」ではなく「着るもの」と例えられるほど、体との一体感が大切です。

体に合わないザックを背負っていると、さまざまな問題が生じます。

まず、荷物の重さが肩や腰といった一部に集中しやすくなり、疲労が増したり、痛みが生じたりする原因となります。例えば、鎖骨や胸の周辺は痛みを感じやすい部位であり、不適切な荷重がかかると擦れや圧迫感、痛みにつながることがあります。

また、ザックが体から離れて揺れることでバランスが崩れやすくなり、転倒のリスクを高める可能性もあります。

対照的に、体に合ったザックは、荷物の重さを肩、背面、腰全体にバランス良く分散させることができます。これにより、長時間重い荷物を背負っても疲れにくく、登山中の不快感を大幅に軽減することが可能です。

特に女性の場合、男性に比べて体型が華奢で、肩幅やバスト、ウエストとヒップの差などの骨格が異なります。そのため、女性の体型に合わせて設計された「レディースモデル」を選ぶことで、より高いフィット感と快適性を得られることが多いです。

レディースモデルは、ショルダーハーネスが胸元を圧迫しないように曲線状になっていたり、ヒップベルトに角度がつけられていたり、各ハーネスの長さが短めになっていたりと工夫が凝らされています。

登山初心者女性のためのザック選びのポイントとフィッティング方法

では、自分に合ったザックを見つけるためにはどうすればよいのでしょうか。選び方と正しいフィッティング方法について詳しく見ていきましょう。

ザックの選び方
  1. ザックの容量を選ぼう
  2. 背面長をチェックしよう
  3. 各ベルトの機能と調整を理解しよう
  4. その他の使いやすさのポイント
  5. 正しいフィッティングの手順

1. ザックの容量を選ぼう

ザックを選ぶ上で最も基本となるのが「容量」です。持っていく荷物の量は山行計画によって変わるため、それに合った容量を選ぶことが肝心です。

日帰り登山

20L~30Lが一般的です。夏場の軽装や、最低限の食料・飲み物、防寒具、レインウェア、ファーストエイドキットなどを携帯する場合に適しています。初心者の方で、今後山小屋泊にも挑戦したいと考えている場合は、30Lの購入から検討することをおすすめします。

山小屋泊(1泊2日)

30L~50Lが必要です。日帰り装備に加えて、着替え、寝袋、洗面用具、数日分の食料などが加わります。山小屋の設備によって持っていくものが変わる場合もあるため、事前に確認しましょう。

テント泊(2泊3日以上)

50L~70L以上の大型ザックが必要になります。テントや寝袋、マット、調理器具、さらに多くの食料など、山の衣食住すべてを背負うため、大幅に荷物が増えます。

2. 背面長をチェックしよう

ザックが体にフィットするかどうかを左右する**最も重要な要素の一つが「背面長」**です。

背面長とは、首の後ろの一番出っ張った骨(第七頸椎)から、腰骨の一番上までの長さです。

メーカーによってサイズ表記の基準が異なるため、自分の背面長を正確に測り、それに合ったサイズを選ぶことが大切です。

多くのザックには背面長を調整できる機能がついていたり、S/M/Lといった複数のサイズ展開があったりします。女性専用モデルも、女性の体型に合わせて背面長が短めに設定されています。

実際に店舗で背負ってみるのが一番です。可能であれば、重りを入れて試着し、実際の登山に近い状態でフィット感を確認しましょう。店員さんに背面長の調整やフィッティングのアドバイスをもらうことも強くおすすめします。

3. 各ベルトの機能と調整を理解しよう

ザックを正しく背負うことで、荷物の重さを効率的に分散し、快適性を高めることができます。主なベルトは以下の通りです。

ウエストベルト(ヒップベルト)

ザックの荷重を腰骨(骨盤)で受け止め、支える最も重要な部分です。骨盤の真横にある頂点の高さにベルトの中心がくるように調整し、しっかりと締めます。

ショルダーベルト(ショルダーストラップ)

ザックを肩にフィットさせ、高さを調整する役割があります。引きすぎると肩に過度な圧迫がかかるため、体に自然にフィットする程度の締め具合が良いです。女性モデルでは、胸元への圧迫を避けるために曲線的なデザインが採用されています。

チェストベルト(チェストストラップ)

左右のショルダーハーネスが肩からずり落ちるのを防ぎ、ザックの横揺れを抑えることで、体とリュックのフィット感を高めます。鎖骨の少し下、肩関節の延長線上に高さを調整し、きつく締めすぎないようにしましょう。締めすぎると呼吸がしにくくなることがあります。

トップストラップ(ロードリフターストラップ/スタビライザーテープ)

ザックの上部を体に引き寄せることで、重心を安定させ、バランスの良い歩行をサポートします。ショルダーハーネスとの間に三角形ができるように引くのが目安です。引きすぎると肩が浮いたり、体とフィットしなくなることがあるので注意が必要です。

4. その他の使いやすさのポイント

背面パネルの通気性

長時間背負うと背中に汗をかくため、通気性の良いメッシュ素材や、ザックと背中の間に空間を作る構造(通気性重視タイプ)の背面パネルが快適です。

ポケットの充実度

行動中に頻繁に出し入れする小物(行動食、スマホ、地図など)をスムーズに取り出せるポケットがあると便利です。ヒップベルトのポケットやフロントポケットは特におすすめです。

荷室へのアクセス方法

上から出し入れする「トップローディング」タイプや、ファスナーで大きく開く「パネルローディング」タイプ、側面や下部から直接アクセスできるジッパー付きのものなどがあります。荷物の整理のしやすさや、取り出しやすさで選びましょう。

レインカバーの有無

山の天気は変わりやすいので、急な雨に備えてレインカバーがあると安心です。ザックに付属しているものもありますが、別売りの場合もあります。

正しいフィッティングの手順

全てのベルトを緩める

ウエスト、ショルダー、チェスト、トップストラップを全て緩めます。

背負い上げる

両方のショルダーを持ち、中腰でザックを片膝に乗せ、利き腕からショルダーを通し、もう片方も通して背負い上げます。重い荷物の場合は必ず両ショルダーで担ぎ上げましょう。

ウエストベルトを調整・固定する

ザックを背中に担ぎ、ウエストベルトを腰骨の頂点の高さに合わせて引き締め、荷重を腰に乗せます。

チェストベルトを調整する

チェストベルトを鎖骨の少し下、肩関節の延長線上に調整し、ショルダーベルトを肩幅に合わせます。引きすぎないように注意します。

ショルダーベルトを調整する

ショルダーベルトを引いて、ザックが肩と背中にフィットするように調整します。これでザックの高さも決まります。

トップストラップを調整する

ザックを体に引き寄せ、重心を安定させます。引きすぎると肩が浮くなどフィット感が損なわれることがあるため、ほどよい密着感になるように調整します。

おすすめザック一覧(女性初心者向け)

15~29L(日帰りハイキング向け)

日帰り登山では、飲み物、行動食、防寒着、レインウェア、ファーストエイドキットなどが基本装備となります。

グレゴリー マヤ15L

特徴: グレゴリー「ミコ15」のレディースモデル。コンパクトながら丈夫で高性能。伸縮性の高い柔軟なヒップベルトとショルダーハーネスが特徴。

ドイター フューチュラ 25 SL / 21 SL

特徴: 女性用に設計されたSLモデル。独自の「エアコンフォートセンシック」メッシュバックパネルにより、通気性が良く、軽量でフィット感に優れます。肩幅や角度に合わせてショルダーハーネスが変化し、高いフィット感を実現。大きく開くフロントファスナーで中身にアクセスしやすい。

オスプレー Sirrus 24L / Tempest 22L

特徴: Sirrus 24LはStratos 24Lのレディースモデル。Tempest 24Lはシンプルで普段使いもしやすいデザイン。メッシュバックパネルとヒップベルトが一体化しており、アクティブな動きにも対応可能。ハイドレーションスリーブやトレッキングポール、ピッケル取り付けアタッチメントを備えています。

ミレー スイウ 22L

特徴: シンプルなデザインながら、複数のポケットやチェストストラップなど使いやすい機能を装備。高い撥水性のリップストップナイロン素材を採用し、耐久性にも優れています。軽量で日帰りハイキングや普段使い、旅行にも適しています。

コロンビア キャッスルロック 25L/20L バックパックII

特徴: 通気性の良い背面構造とコロンビア独自の撥水機能「オムニシールド」を搭載。レインカバーが付属しており、コストパフォーマンスが高いモデル。登山シーンだけでなく普段使いもできるシンプルなデザイン。

パーゴワークス バディ 22L

特徴: コンパクトながら登山に必要な機能がしっかり揃っている「神ザック」と評されます。フィット感に優れ、スマートな形状で日帰り登山から普段使いまで幅広く活用できます。

アークテリクス マンティス 26L

特徴: 山でも街でも使用できるデザインで、厚みのあるショルダーパッドとフレームシートが日帰り登山でも疲れにくい背負い心地を実現。多くのポケットがあり、26Lとは思えないほどの収納力があります。

30~49L(山小屋泊向け)

山小屋泊では、日帰り装備に加え、宿泊用の寝具、着替え、洗面用具、数日分の食料などが加わります。

ミレー サースフェー NX 30+5 W/NX 30+5 SAAS FEE

特徴: 登山初心者でも安心して使えるロングセラーモデル。女性の身体にフィットしやすい丸みを帯びた形状で、ショルダーとヒップ部分にはクッション性の高いフォームが採用されており、長時間の行動でも快適です。ハンドレストループに親指をかけられるため、腕の疲れを軽減できます。雨蓋が伸びて容量を5L増やせる機能も便利です。

グレゴリー ジェイド 33L

特徴: 女性用にカスタマイズされた背負い心地を実現する「フリーフロート・サスペンション」を採用。特大サイズのヒップベルトポケットは、必要なアイテムの出し入れが非常にスムーズです。

オスプレー カイト 38L

特徴: 女性用モデルで、背面長が5段階で調整可能。上部と側面の両方からアクセスできるメッシュサイドポケットや、両側のウエストベルトポケットなど、収納が非常に豊富。メイン収納へ直接アクセスできる大きなサイドジッパーも特徴。

グレゴリー アンバー 34L

特徴: 背面長が調整可能で、腰骨を包み込むような柔らかく幅広のウエストベルトにより、荷重をしっかりと腰で受け止められます。メイン収納のストラップやジッパーの開閉が非常にスムーズで使いやすい。

カリマー リッジ 30+ Small / 40L

特徴: 多様なトレッキングスタイルに対応する定番中型リュックサック。背面長はSmall、Medium、Largeの3サイズ展開。マチ付き前面ポケット、ジッパー付きサイドポケットなど、合計10個もの豊富な小分け収納が特徴。実際の重量よりも軽く感じる設計で、ウエストベルトとショルダーベルトは幅広く肉厚です。

ミステリーランチ クーリー 30L

特徴: メイン荷室がY字型に大きく開く「3ジップデザイン」で、荷物の出し入れや奥の荷物へのアクセスが容易。肩や腰をしっかり支え、フィット感が抜群で、ズレにくい。ウエストベルトのポケットは特大サイズで、スマートフォンも収納可能。

ドイター エアコンタクト ライト 35+10 SL

特徴: 縦走にも対応する女性用のトレッキングパック。背面パッドに通気性に優れたフォームを使用し、軽量性と快適性を兼ね備えています。体格に合わせて調整できる背面長システムと、人間工学に基づいて設計された「ECLヒップフィン」により、体へのフィット感を高め、肩や腰への負荷を軽減します。

50L以上(テント泊・長期縦走向け)

テント泊では、衣食住の全てを背負うため、テント、寝袋、マット、調理器具、食料など、必要な装備が大幅に増えます。

ミレー サースフェー 50+ ウィメンズ

特徴: サースフェーシリーズの女性用大型モデル

ミレー サースフェー 60+ ウィメンズ

特徴: 「全てを兼ね備えている」と評されるロングセラーの定番商品。収納力、耐久性、使いやすさに優れ、腰ベルトは取り外し可能。メイン収納は上部だけでなく、中央や側面、底部からもアクセス可能。上部の雨蓋は取り外して10Lのウエストポーチとしても使えるため、テント泊時のアタックザックとしても活躍します。腰、肩、背中のクッションも分厚く、重い荷物を長時間背負っても快適です。

グレゴリー ディバ 60L / 70L

特徴: スリムなフォルムで、女性用として適応力に優れた「レスポンスA3ウィメンズ・サスペンション」を搭載。厳しくテクニカルな地形でも動きやすく、宿泊や長期滞在に最適。ハイドレーションスリーブは取り外して独立した小型リュックとしても使用可能。

まとめ:あなたにぴったりのザックを見つけて、快適な登山を!

登山用ザック選びは、登山靴と同じくらい、いや、それ以上に**「自分とのフィット感」が最も重要です。デザインの好みも大切ですが、「背負ってラク」「使ってラク」なザック**を選ぶことで、山歩きは格段に快適になります。

ザックの選び方
  1. ザックの容量を選ぼう
  2. 背面長をチェックしよう
  3. 各ベルトの機能と調整を理解しよう
  4. その他の使いやすさのポイント
  5. 正しいフィッティングの手順

もしザック選びに迷ったら、

**

「体とのフィット感がいい」

「ザック自体の重さが軽い」

「山行プランに合った(好みの)仕様になっている」

**

という優先順位で、みなさんにとっての“シンデレラフィット”のザックを見つけてください。

しゅうママ

実際に店舗で専門のスタッフにアドバイスをもらい、重りを入れて試着する手間を惜しまないことが、後悔しないザック選びの秘訣です。

ぴったりと体に合ったザックは、重い荷物を背負っても驚くほど快適で、みなさんの登山体験をより豊かにしてくれるでしょう。

さあ、快適なザックを背負って、新しい景色を見に行きませんか?