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靴下選びでこんなに変わる?【登山向けソックス】の種類とおすすめ

「登山用って普通の靴下で良いの?」

ちょっと長めのを履けば良いのかな......

そんなふうに思ってはいませんか?

登山を始めるにあたって登山靴はしっかり選ぶ方が多いと思いますが、実は靴下も同じくらい、いやそれ以上に重要なアイテムなんです。

KOJIRO

適切な登山用靴下を選ぶことで、足の疲労を軽減し、靴擦れや水ぶくれを防ぎ、快適な山歩きをサポートしてくれるよ。

登山用靴下一つで、登山の快適性が格段にアップし、冒険が変わると言っても過言ではありません。

本記事では、登山初心者のしゅうママが初心者目線でしっかりリサーチ。登山初心者の皆さんが最適な登山用靴下を見つけられるよう、素材、丈と厚み、形状、機能といった4つのポイントから選び方を詳しく解説していきます。

さらに、予期せぬ雨やぬかるんだ道から足を守り、登山を格段に快適にする「防水ソックス」などおすすめブランドも紹介していきます。

賢く選んで快適な山行にする準備をしましょう。

登山用靴下が「普通」と違うワケ

しゅうママ

登山用靴下って結構高いのよね……

普段使いの靴下と比べて値段が高いと感じるかもしれませんが、登山用靴下は登山特有の環境や負荷に対応するために、特別な機能が備わっています。

「普通」との違い3選
  1. 高いクッション性
  2. 優れた通気性・吸湿性・保温性
  3. 皮膚の保護

高いクッション性

登山用靴下の多くは、足裏からの衝撃を和らげるためにパイル編みが施されています。このクッション性により、長時間の歩行でも足が疲れにくくなります。重い荷物を背負う登山では特に重要な機能です。

優れた通気性・吸湿性・保温性

登山靴は防水性が高い反面、内部が蒸れやすいという弱点があります。登山用靴下は通気性や吸湿性の高い素材や編み方を取り入れることで、汗による蒸れを抑えてドライな状態を保ちます。

これは暑い時期だけでなく、汗冷えを防ぎたい冬にも重要です。また、メリノウールなどの素材を使った靴下は保温性にも優れており、寒い環境でも足元を冷えにくくします。

皮膚の保護

靴と足の間の摩擦(ズレ)によって起きる靴擦れや水ぶくれは、登山の大きなトラブルの一つです。登山用靴下は生地が厚く、摩擦から足の皮膚を保護する役割も担います。

これらの機能により、登山用靴下は長時間の厳しい山歩きでも足の快適さと安全を守ってくれるのです。

登山用靴下を選ぶ4つのポイント

登山用靴下は、ご自身の登山靴や山行スタイルに合わせて選ぶことが大切です。以下の4つのポイントを押さえましょう。

登山靴下選びのポイント4選
  1. 丈と厚み
  2. 素材
  3. 形状
  4. 機能

1. 丈と厚み

丈の長さ

靴下は、普段履いている登山靴の丈よりも長いものを選ぶようにしましょう。靴下より靴の丈が短いと靴擦れの原因になることがあります。

ノーショー(くるぶしが完全に出る)/アンクルソックス

ローカットシューズ、トレイルランニングシューズに適しています。暑い季節やスピーディな活動向きです。

クォーター(くるぶしより上)/ショートソックス

ミッドカットシューズに適しています。くるぶしをしっかり覆い、トレランやファストハイクなど、ローカット寄りの登山靴に合います。

クルー(ふくらはぎの真ん中くらい)/ミドルソックス

一般的に最も多く出回っており、どのカットの靴にも合わせやすい万能な丈です。ミッドカットやハイカットの登山靴に適しており、足の保護性や暖かさが増します。

ハイソックス/オーバーニーソックス(膝上まで)

ハイカットの冬山用ブーツや、高山帯、積雪期に適しています。保温性や保護性が特に高いです。

厚み

登山をする季節や山行の目的に合わせて選択します。

薄手(ライトウェイト)

夏の低山登山やファストハイクなど、汗をかきやすい時期に最適で、通気性や速乾性が重視されます。

中厚手(ミッドウェイト)

3シーズンの登山(春、夏、秋)に履き回しやすく、クッション性と保温性のバランスが取れています。長時間歩く縦走にもおすすめです。

厚手(ヘビーウェイト)~極厚手(エクストラヘビーウェイト)

縦走や冬季登山、雪山など、高い保温性や硬いソールの登山靴に対するクッション性が求められる場合に最適です。モンベルでは最高水準の保温性を備えた「メリノウール エクスペディション ソックス」のような超極厚手モデルもあります。

2. 素材

登山用靴下の素材は主に化繊ウールに大別されます。

化繊(化学繊維):ポリエステルやナイロンなど

強み弱み
・速乾性
・摩耗に強く耐久性が高い
・安価
・軽量
・サポート力がある
・防臭効果なし
・ウールに比べて肌触りが劣る
・吸湿性が低い
・静電気が起きやすい
・臭いやすい

ウール(メリノウール)

強み弱み
・高い保温性
・吸汗性(吸湿性・放湿性)
・防臭効果(抗菌性)
・なめらかな肌触り(チクチクしない)
・濡れても保温性を保つ
・温度調節機能
・乾きが遅い
・摩耗に弱い
・虫食いに弱い

ハイブリッド素材:化繊+ウールの混合

強み弱み
・化繊とウールの弱点を補い、機能性を強化したバランスの良い素材・素材によって性能が異なる(製品選びが重要)

3. 形状

登山靴下の形状は主にラウンド型5本指ソックスタビ型(先割れタイプ)の3種類です。

ラウンド型

最もベーシックな形状で、種類が豊富。サイズ選びがしやすい。

メリット注意点・デメリット
・保温性が高く、つま先が冷えにくい
・末端冷え性や寒い季節の登山に最適
・足指が独立していないため、蒸れやすい場合がある

5本指ソックス

指が1本ずつ分かれており、足指が自由に動く構造。

メリット注意点・デメリット
・歩行が安定しやすい
・汗を吸いやすく蒸れにくい
・足指に力が入りやすい
・履くのにやや手間がかかる
・細身の靴では指が側面に当たることがある

タビ型(先割れタイプ)

親指だけ独立し、他の4本は一緒の構造。5本指の機能性とラウンド型の履きやすさの中間的な存在。

メリット注意点・デメリット
・指を広げて踏ん張れる
・歩行の安定感がある
・5本指より脱ぎ履きがしやすい
・5本指ほどの自由度や通気性はない

4. 機能

疲労を軽減し、歩行をサポートする機能も重要です。

クッション性を考えた素材の配置

足の形状やフィット感を考慮し、クッション性が必要な箇所にパイル編みを施したり、不要な箇所は生地を薄くして通気性を優先させるなど、部位ごとに編み方を変えて機能性を高めているモデルもあります。

アーチサポート

土踏まず(足の裏中央のくぼみ)を下から支え、落ち込みを防ぐ機能です。これにより、地面からの衝撃が吸収され、足首への負担が軽減され、疲労や怪我の要因を防ぎます。縦走や宿泊登山など、長い山歩きにおすすめです。

着圧ソックス(コンプレッション機能)

ふくらはぎをサポートし、疲労を軽減します。長時間歩くとふくらはぎに老廃物や水分がたまりやすくなりますが、着圧ソックスを履くことで、水分や血流の循環を促し、疲れをためにくくしてくれます。筋力に自信がない人や長距離登山に挑む人におすすめです。

ゾーニング技術

つま先やかかとは厚手、甲や土踏まずは薄手など、部位ごとに厚みや編み方を変えることで、より高いフィット感とクッション性を実現するモデルもあります。

耐久性

かかとやつま先など負荷のかかる部分の補強、伸縮性の高い素材によるズレにくさ、長期間使ってもへたりにくい設計も進化しています。ダーンタフのように「生涯保証」を掲げるブランドもあります。

登山初心者女性におすすめの登山用靴下ブランドとモデル

特に女性の皆さんには、サイズ展開やデザイン、機能性で選びやすいブランドがおすすめです。ワークマンやユニクロは現在、登山向けの靴下を販売していないようです。

モンベル

ウイックロンやメリノウールなど多様な素材を使用したモデルがあります。アーチサポート機能を持つサポーテックシリーズも展開しています。エクスペディションソックスは最高水準の保温力を持つ超極厚手モデルです。

スマートウール

良質なメリノウールを使ったソックスで知られ、肌触りの良さに定評があります。ライトクッション、フルクッション、マウンテニアなど、厚みのバリエーションも豊富です。

ダーンタフ

耐久性に優れ、「生涯保証」を謳っていることで有名です。メリノウールを高密度に編み込んだ丈夫な生地が特徴です。ハイカーシリーズは人気があります。

キャラバン

RLメリノ・レトロトレッキングはメリノウールを多く使用した肌触りの良いモデル。RLドライノヴァ・マダラックスは吸汗速乾性に優れた化繊ソックスで、初心者にもおすすめ。防水ソックスのデクシェルも取り扱っています。

足袋型

ヤマチューン

独自のアーチサポート機能を持つモデルや、メリノウールと化繊を組み合わせた耐久性の高いモデルがあります。

5本指

この他にも、インジンジ (5本指ソックス)、アイスブレイカー、サーミック、オレノ、ミズノ、サロモン、オカモト、千代治のくつ下、ガッツマン、ラドウェザー など、様々なブランドから多様な特徴を持つ登山用靴下が出ています。

重ね履きと防水ソックスについて

重ね履き

昔は靴擦れ防止のために重ね履きが主流でしたが、最近の登山用靴下は1枚でも十分な機能を持っているため、基本的には1枚履きが一般的です。

重ね履きをすると蒸れやすくなったり、過度な着圧で足が冷えやすくなるデメリットもあります。

ただし、防寒や吸汗発散の促進を目的として、薄手のインナーソックスを重ねる方法もあります。重ね履きする場合は、サイズ選びや素材の組み合わせに注意が必要です。

防水ソックス

アウター、インナー、そして防水透湿性素材の層からなる3層構造の靴下です。

靴自体が防水でも、内部に水が入ってしまうと不快ですが、防水ソックスがあれば足自体を濡らさずに済みます。

濡れた登山道や沢沿いを歩く際、あるいは濡れてしまったシューズを履く際などに有効です。透湿性がありますが通気性は低いため、汗が多い場合は内部が蒸れる可能性もあります。

買い替えの目安とお手入れ

登山用靴下は、内側のパイルがつぶれてクッション性が低下した頃が買い替え時です。月に1~2回の登山であれば、2~3年が目安とされています。

長持ちさせるためには、洗濯時に泥汚れを落とし、靴下を裏返して洗濯ネットに入れるのがおすすめです。

乾燥機の使用や直射日光での乾燥は劣化の原因になるため避けましょう。

まとめ:正しい靴下選びで、もっと快適な登山へ!

登山用靴下は単なる衣類ではなく、足を保護し、快適な歩行を支える大切なギアです。

「普通」との違い3選
  1. 高いクッション性
  2. 優れた通気性・吸湿性・保温性
  3. 皮膚の保護
しゅうママ

クッション性、通気性、保温性といった機能は、普段使いの靴下にはない登山特有の魅力ね。

登山靴下選びのポイント4選
  1. 丈と厚み
  2. 素材
  3. 形状
  4. 機能

季節や山行スタイル、そしてご自身の足に合った一足を選ぶことで、靴擦れや疲労といったトラブルを防ぎ、より安全で楽しい登山を実現できます。

今回ご紹介した選び方のポイントやおすすめ情報を参考に、ぜひ最適な登山用靴下を見つけて、快適な山旅を楽しんでください!